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翻訳者にはどのような技能が必要になるのでしょうか。
通常、翻訳の勉強を始める段階で、高校卒業、または大学受験程度の英語力が必要といわれています。英文和訳の場合となりますが、翻訳者として仕事をするようになると、日本語を読むような感覚で英語を読解できる能力が必要になります。目安ではありますが、TOIECの860点以上のスコアがとれるレベルが要求されます。また、日本語力としては、原文の語順や品詞にかかわらず、原文の本来の意味やニュアンスを正確に捕らえた日本語の訳文が書けること、読み手が分かりやすい論理的な訳文を作成できることなどが重要となります。和文英訳の場合では、原文の日本語を的確に理解することこが大前提となります。日本語で書かれた文章といっても、作者と読み手の理解には違いが発生することも多いものです。主観にとらわれず、原文の内容を正確に理解することが必要なのです。これを英訳するときには、さらに高い技能が必要となります。
原文を的確に読取り、理解する能力があっても、変換する言語でその内容をつたえる表現力がなければ、努力が全く無駄になるといえます。つまり、翻訳力というものが必要なのです。原文に忠実でありながら、読み手に分かりやすい自然な文章を作成するには、訳文の技能を高める必要があるといえます。翻訳者を志す方には、それぞれのキャリアや人生経験があり、技能にはどうしても得手不得手の偏りが生じてしまうものです。たとえばですが、英文科の学歴を持つ人の場合は高い語学力がありますが、専門知識が不足しているケースが多くなるでしょう。逆に、技術専門のキャリアを持つ人の場合は、深い専門知識があっても、語学力が不足している可能性もあります。翻訳者を志した段階の初歩で自分自身の力を客観的に把握し、不足している部分を重点的に強化するのが大切だと思います。
産業翻訳では、対象分野の専門知識が必要不可欠となります。Administrationという英単語を例とした場合、一般的には政治、行政、執行部などの意味を思い浮かべる方が多いと思います。ところが、医学や医薬などのメディカル分野の翻訳の場合は、投与という訳になります。こういった、特殊な翻訳は各分野への専門知識が必要となります。また、深い専門知識あっても、翻訳の仕事をしていると、知らないことが絶対に出てくるといって過言ではありません。そこで必要なのが調査力です。従来は辞書や書物などでの調べ物をしましたが、近年はインターネットの普及により、即座に必要な情報を入手することができるようになりました。